糖質制限のやり方を徹底解説！メリット・デメリットやおすすめな人とは？

2024年11月4日

ダイエットや糖質を抑えた食生活のために、糖質制限を始めたい人もいるでしょう。しかし、糖質制限をやみくもに始めてもダイエットや食生活の改善が失敗するだけでなく、栄養バランスが偏る恐れがあります。糖質制限を始める前に基本知識や効果的な実践方法を把握しておくことが大切です。

本記事では、糖質制限のやり方を知りたい人に向けて、効果的な糖質制限のやり方とポイント、メリットやデメリットなどを解説します。糖質制限がおすすめな人についても解説しているのでぜひ参考にしてください。

１.糖質とは

・糖質制限の目的

・糖質制限とカロリー制限の違い

2.効果的な糖質制限のやり方とポイント

・糖質摂取量を設定する

・食事プランを作成する

・食事プランを実行する

・栄養バランスを維持する

3.糖質制限のメリット・デメリット

・メリット

・デメリット

4.糖質制限がおすすめな人

・食事制限によるダイエットに挫折した人

・普段から糖質多めの食事になっている人

5.糖質制限に関するよくある質問

・糖質制限の効果はどのくらいで現れる？

・糖質制限中に外食してもいい？

・限中の飲み物で気を付けることは？

・糖質制限でリバウンドを避けるには？

・糖質制限中に間食してもいい？

6.まとめ

１.糖質制限とは？

糖質制限とは、糖質が多い食品の摂取量を減らす代わりに、肉・魚・野菜などを積極的に摂取する食事制限の方法です。本章では、糖質制限の目的やカロリー制限との違いを詳しく解説します。

・糖質制限の目的

糖質制限は食事で摂取する糖質量を減らす食事方法です。糖質制限を行う目的は大きく分けて、体重の減少と血糖値の正常化の2つが挙げられます。糖質制限をすると体重が減少するのは、糖質の摂取量を減らすことで食事から摂取するエネルギー量が減り、糖質が脂肪として体内に蓄積するのを抑えられるためです。

糖質の多い食品を摂取すると血糖値が急上昇し、血糖値の上昇を抑えるためにインスリンと呼ばれるホルモンが過剰に分泌されます。糖質制限は血糖値を安定化させ、インスリンの過剰分泌の抑制が可能です。また、適切な糖質制限を行えば理想の体型維持も期待できます。ただし、糖質は人間の体にとって不可欠なエネルギー源であるため、体の健康を維持するのに糖質の摂取は欠かせません。

・糖質制限とカロリー制限の違い

糖質制限とカロリー制限は、健康維持や体重管理などの目的は似ているものの、アプローチ方法に違いがあります。糖質制限は、食事から摂取する糖質量を減らす代わりにタンパク質や脂質を積極的に摂取します。目的は体内に蓄積された脂肪が燃焼しやすい状態を促し、体脂肪を減らすことです。インスリンの働きが改善されて血糖値が安定し、満腹感を維持しやすくなります。

一方のカロリー制限は、1日に摂取するカロリー量を減らすことで摂取カロリーを消費カロリーより少なくする方法です。目的は摂取カロリーよりも消費カロリーを増やして体内の脂肪を燃焼させ、不足したエネルギーを補うことです。結果的に栄養バランスを保ちながら体重管理ができます。

2.効果的な糖質制限のやり方とポイント

効果的な糖質制限を行うには、まず1日に摂取する糖質量の設定から始めます。糖質摂取量を決めてから食事プランを作成して実践します。他にも糖質制限のポイントがあるので確認しておきましょう。

・糖質摂取量を設定する

糖質制限のやり方は、1日当たりの糖質摂取量を決めることから始めます。糖質摂取量の設定は、どの程度の糖質制限をするのかによって変える必要があります。糖質制限の目標別の糖質摂取量は以下の通りです。

緩やかな糖質制限：1日当たりの糖質摂取量は100～150g
中程度の糖質制限：1日当たりの糖質摂取量は50～100g
厳しい糖質制限：1日当たりの糖質摂取量は20～50g

一般的に厳しい糖質制限のことをケトジェニックダイエットといいます。糖質制限が初めての人や厳しい食事制限が苦手な人は、緩やかな糖質制限から始めると良いでしょう。

・食事プランを作成する

糖質制限の目標設定後は以下に挙げる例のように、1日に摂取できる糖質量を考えながら食事プランを作成します。

朝食：オムレツ（チーズ・ホウレンソウ・キノコ類）、無糖ヨーグルトとナッツ類、アボカド・ベーコンを使用した料理など
昼食：グリルチキンと生野菜サラダ、サーモンとアスパラガスを使用した料理、ハンバーグと低糖質の野菜など
夕食：ステーキとブロッコリー・ズッキーニ・エビの炒め物、ローストポークとカリフラワーライスなど
間食（おやつ）：チーズやナッツ類、茹で卵、ダークチョコレートなど

糖質制限では糖質が多く含まれる食品を控え、良質なタンパク質や脂肪を積極的に摂取できる食品を食事プランに取り入れましょう。

・食事プランを実行する

食事プランの作成後はプランを基に食生活を送ります。プランを実行する際は糖質を多く含む食材を避けましょう。糖質が多く含まれている食材の例は以下の通りです。

主食：米、うどん、パスタ、パンなど
イモ類：ジャガイモ、サツマイモなど
果物：バナナ、リンゴ、ブドウなど
甘味料：砂糖、ハチミツなど

糖質制限では、糖質摂取量を減らす代わりにタンパク質や脂質を多く摂取する必要があります。タンパク質や脂質を含む食品の例は以下の通りです。

タンパク質が多い食品：卵、肉、魚など
脂質が多い食品：バター、オリーブオイル、ナッツ類、種子類など

・栄養バランスを維持する

糖質制限の食事プランを実行する際は糖質摂取量を守るだけでなく、栄養バランスの維持も大切です。栄養バランスが偏るとビタミンやミネラルなどの栄養素が不足し、体の機能や健康維持が難しくなる恐れがあります。例えば、穀物や果物を食べる機会が減って食事から摂取する水分や食物繊維が不足すると、消化器系の働きが悪化して便秘が続きやすくなります。最初から厳しい糖質制限をしすぎれば低血糖になり、動悸やめまい、頭痛などの症状が出ることもあるため注意が必要です。

3.糖質制限のメリット・デメリット

糖質制限には、血糖値を安定させる、体内の脂肪を燃焼させるなどのメリットがある一方で、栄養バランスが偏りやすい、長期間継続するのが難しいなどのデメリットもあります。本章では、糖質制限のメリット・デメリットを詳しく解説します。

・メリット

糖質制限をする主なメリットは以下の通りです。

血糖値の上昇を抑えられる
体内に蓄積された脂肪を燃やしやすい体になる
体内に脂肪が蓄積されにくくなる

糖質は血糖値を急激に上昇させるため、インスリンが過剰に分泌される恐れがあります。糖質制限によって血糖値が安定すれば、インスリンの分泌量も抑制できます。

また、糖質制限は体内に蓄えられた脂肪をエネルギー源として使用しやすくするため、体内に余分な脂肪が蓄積するのを防ぐことも可能です。糖質に代わって体内に蓄えられた脂肪を燃焼させることで、エネルギー源を確保します。体内の脂肪がエネルギーとなって消費されれば体脂肪が減少し、ダイエット効果や肥満の改善なども期待できます。

・デメリット

糖質制限を行う上で気を付けるべき主なデメリットは以下の通りです。

栄養バランスが偏る
糖質制限を長期間続けるのが難しい
ケトフルーの症状が現れることがある

糖質制限では前述した主食やイモ類、果物などの糖質が多い食品の摂取量を減らすため、栄養バランスに偏りが出る恐れがあります。特に、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足しやすいといわれています。

また、好きなものを自由に食べられないことでストレスを感じ、糖質制限が続かなくなるケースも少なくありません。厳しい糖質制限では開始から数日後にケトフルーと呼ばれるさまざまな症状が出ることもあります。例えば、頭痛や疲労感、めまい、吐き気などの症状が現れます。

4.糖質制限がおすすめな人

糖質制限にはデメリットもあるため、全ての人に向いている食事方法とは言い切れません。本章では、糖質制限のメリット・デメリットを踏まえた上で、糖質制限がおすすめな人の特徴を解説します。

・食事制限によるダイエットに挫折した人

糖質制限がおすすめの人は、他の食事制限によるダイエットで成果を出せなかった人が挙げられます。例えば、以下の項目に当てはまる場合は、糖質制限がおすすめです。

カロリー制限をはじめとする食事量を減らすダイエットで失敗した経験がある
満腹感が得られないとストレスを感じる
外食の機会が多く、食事制限によるダイエットが難しい

糖質制限によるダイエットは糖質の摂取量を抑える必要があるものの、食事量そのものを減らす必要がありません。食事量が減るとストレスを感じる人でも、糖質制限であれば糖質を減らす代わりにタンパク質や脂質を多く摂取するため、満腹感を得ながらダイエットを続けられます。

・普段から糖質多めの食事になっている人

糖質制限によるダイエットは、普段から糖質が多い食生活を送っている人にもおすすめです。糖質の多い食生活をしている人の例は以下の通りです。

おにぎりやパンなど、簡単な食事で済ませてしまう
食事の締めとして、ご飯ものや麺類を食べることが多い
飴やチョコレートなどのおやつを持ち歩き、好きなときに食べている
外食では丼物や揚げ物を好んで食べている
ジュースを飲む頻度が多い

普段から糖質の多い食生活を送っている人が糖質制限を行えば、糖質の摂取量を大幅に減らせます。糖質はエネルギーとして利用されるものの、多く摂りすぎれば体内に脂肪として蓄積されるため、糖質の摂取量を減らすことでダイエット効果が期待できます。

5.糖質制限に関するよくある質問

効果的な糖質制限のやり方は分かったものの、どのくらいで効果が出るのか、糖質制限中の注意点などが気になる人もいるでしょう。本章では、糖質制限を検討している人からよくある質問とその回答を解説します。

・糖質制限の効果はどのくらいで現れる？

糖質制限の効果には個人差があります。一般的には、数週間から数カ月で体重減少や血糖値の改善が見られることがあるといわれています。ただし、糖質制限を長期間続けると栄養バランスの偏りや糖質制限によるストレスなどの問題を招く可能性があるため、長期間糖質制限を続けるのは避けた方が良いでしょう。

栄養バランスが偏ると、体の不調や病気の発症につながる恐れがあります。エネルギー不足で疲れやすくなる、体力が低下するなどの問題を引き起こす可能性もあるため、体の健康維持に必要な栄養素を適切に摂り、栄養バランスを考えた食事プランを作成しましょう。

・糖質制限中に外食してもいい？

糖質制限中でも外食はできます。とはいえ、外食だからといって好きなものを食べても良いわけではありません。糖質制限中に外食をする場合は、できるだけ炭水化物が多いメニューは避け、タンパク質を多く含む卵・肉・魚を中心に選びましょう。

タンパク質の多い食品を摂る理由は、糖質の摂取量が減るとエネルギーが不足する恐れがあるためです。また、糖質の摂取量を減らすと水分や食物繊維が不足しやすいため、生野菜を積極的に摂ることをおすすめします。

・糖質制限中の飲み物で気を付けることは？

糖質制限中は糖質が少ない飲み物を選ぶことが大切です。糖質が少ない飲み物の例は、お茶や無糖のコーヒーなどが挙げられます。お茶やコーヒーなどにはカフェインを多く含みますが、糖質制限中でもカフェインの摂取は問題ありません。

飲酒の習慣がある場合は、糖質が多いビールやカクテルを控える必要があります。お酒を飲む場合は、アルコールの中でも糖質が少ないワインやウイスキーなどがおすすめです。また、お酒と一緒におつまみを食べる場合もナッツ類や枝豆、チーズ、だし巻き卵などの糖質の少ない食品を選びましょう。

・糖質制限でリバウンドを避けるには？

リバウンドを避けるには、最初から厳しい糖質制限を行うのではなく、緩めの糖質制限から始めて徐々に糖質を減らしていく方法がおすすめです。糖質制限では栄養バランスが偏らないよう、摂取する栄養素も考慮した食事メニューにしましょう。

また、糖質制限中は適度な運動習慣を取り入れることも大切です。適度な運動を習慣的に行うことで消費カロリーが増えれば、緩めの糖質制限でも体内に余計な脂肪を蓄積するのを防げるため、リバウンドを避けられます。高齢者が糖質制限をする場合は、かかりつけの医師に相談し、健康状態に合わせた食事プランを立てましょう。